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2020年私的無線10大ニュース

2020年は新型コロナウィルス感染症の恐怖に翻弄された一年でした。
そんな不安だらけの年だったからこそ、無線の思い出を10大ニュースにして残しておこうと思います。


第10位 FT8を運用。
 おうち時間、FT8にチャレンジ。これまでできなかったNew Entitiesのペルーやエクアドル、ブラジルともあっけなくQSO。デジタル技術の素晴らしさを実感しましたが、やはり自分には手と耳を使うCWのほうに魅力を感じてしまいます。

第9位 はじめてのモービル運用
 千葉県太東崎で開催したBCLペディにあわせて、三密を避けるために参加者同士でモービル運用を実施。会話をしながら往復4時間、楽しく移動できました。

第8位 電子工作に挑戦
6mポケットダイポール、CW INVADERS、The Code Weapon。お篭りの時間を利用して、いろいろな実用グッズを製作しました。

第7位 BCLロールコールにチェックイン
  JN1GIH局が1月からほぼ毎月開催している、BCL向けロールコール(アマチュア無線のオンエアミーティング)で交信。BCLとアマチュア無線の橋渡しになる試みが新鮮でした。

第6位 技術系ハム製作のグッズをゲット
 GAWANT-7、Ashi Paddle 45、Ashi 電鍵45、Pocke Paddle II & Pocke Paddle Keyer、SW-3B...。技術力とアイデアをお持ちのハムの製品を頒布していただきました。どれもかゆいところに手が届く素晴らしいグッズです。

第5位 移動運用とStay Home運用
 コロナ禍の今年は、休校中だった息子を連れてあちこちに移動運用しました。気分転換になり、QRPの楽しさにのめりこむキッカケにもなりました。緊急事態宣言の期間は、自宅のバルコニーで移動運用気分。ストレスを発散できました。

第4位 各種コンテストに参加
 年頭のCQニューイヤーパーティーを皮切りに、ALL ASIAN DX、オール横浜、エスカルゴ6mCW、FT-817(ND)・FT-818NDユーザーQSOパーティ、全国高等学校アマチュア無線、JARL QRP CLUB、CQ WW DX、ARRL10Mに参加。あまり成績にこだわらず、いつもより短時間にたくさん交信できる「コンテスト」という機会を楽しみました。

第3位 CQ ham radio「読者が語る「私がハムを始めたきっかけ(2020年3月号別冊付録)」執筆
 別冊付録「読者が語る ハムのお勧めジャンル」の「読者が語る「私がハムを始めたきっかけ」」に、「憧れだった「HFでCW」を始めたくなり、アマチュア無線に復帰」が掲載されました。現在も、あこがれの高速CWを目標に27WPMの特訓中です。

第2位 北山崎で移動運用
 三密を極力回避した連泊BCLペディを岩手県北山崎で開催。空き時間に移動運用して、国内59局とQSO。パイルもあり、イメージしていたJCGサービスを満喫できました。

第1位 再開局から5年。
 アマチュア無線も再開して5年。再開後18年のBCLとともに、長くつきあっていけそうです。


こうしてみると、コロナ禍のなかでも充実した無線活動ができた一年でした。COVID-19に打ち勝ちたいという気持ちが、熱量になったのかもしれません。
来年も感染症に気をつけながら、無線を楽しんでいきたいです。
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JARLから30回目のQSL到着

JARLビューローからのQSLカード転送も30回目となりました。
全部で131枚。DXからは韓国とアジアロシア、国内局ではNTVハムクラブのメンバーの方のカードがありました。

前回届いたカードと合わせて、整理ができていません。ログ帳とハムログのチェック、エリア別のカードの仕分けで1日がかりになってしまいます。
なかなか重い腰が上がらない・・


QSLをお送りいただいた各局、どうもありがとうございました!

NTS111A

西無線研究所に発注していた市民バンドトランシーバーNTS111が、改造を終え「NTS111A」として戻ってきました。

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NTS111の抵抗値を2つ変更して、マイクゲインを12dB上げたものです。大幅ではないものの、変調が深くなるようです。ハンドマイクにも改造が施されており、マイクの裏側に「A」のシールが貼ってあります。マイクゲイン変更後は技適証明も取り直し、型番や製造番号も変更になっています。今回の改造には、100台以上の応募があったそうです。

今後は、ノイズブランカを組み込み改造した「NTS111B」の計画もあるとのこと。ハンディ機ながら、ますます性能がアップしそうで楽しみです。
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ハム手帳2021

12月19日発売のCQ ham radio 2021年1月号付録「ハム手帳2021」で、「世界の日本語放送局」のページを監修しました。


また、「特集 2021年のアマチュア無線」の中で、「2021年のBCLの楽しみ方」という記事を執筆しています。コロナ禍で先の見えない状況でもBCLを楽しむ方法、最新の受信機、ソーシャルディスタンシング・DXペディション報告(受信ログ付き)など、自分自身もいま注目している話題を4ページにまとめました。

ぜひお手に取ってご覧いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

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最新のハム手帳は、「無色透明手帳カバー CQ ham radioロゴ入り」を装着。カッコいいハム手帳の表紙が隠されることなくFBです。

Pocke Paddle Keyer使用感

Pocke Paddle Keyerを使っているうちに、気づいた点を備忘録しておきます。


Pocke Paddle Keyerは、10分間操作しないと「ピピピ」音が出て電源がスリープモードになる省エネ設計です。電源がオフになっていると、とっさに符号が出ないことがあります。パドルのレバーを押さえると電源が入ります。

Pocke Paddle Keyerのリグ接続用ステレオジャックは、外カバーの表面より窪んだ位置にあるため、外カバーのジャック穴より径の大きいステレオプラグだと、完全に奥まで差さらずに接触不良になってしまいます。

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私は、手持ちのステレオコードの片方のプラグをカッターでカットして、奥まで差さるように加工しました。

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注:上記のPocke Paddle Keyer用に加工したリグ接続用ステレオジャックで、通常のPocke Paddle IIに使用すると、Pocke Paddle IIのステレオプラグに深く挿さりすぎて接触不良になってしまいます。完全に奥まで差し込まない状態で使用するか、未加工のステレオケーブルを使用してください。


Pocke Paddle Keyerを固定で使用中、7/3.5MHz で100W送信すると、長点レバーを離した時に短点が一つ余計に出てしまいます。出力を絞ると出なくなるので、特定のバンドで起きる回り込みでしょうか? パッチンコアを挿入してみましたが、効果ありませんでした。

Pocke Paddle IIにドッキングさせたPocke Paddle Keyerは、パドルのつまみを引き出した状態がベストマッチの構造になります。つまみを収納すると、Pocke Paddle Keyerが本体ケースからはみ出てプラグ1本で繋がった状態になるので、取り外して持ち運びましょう。

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チュークワの謎が判明!?

ライセンスフリー無線の市民バンドでおなじみ「チュークワ」。
11mがオープンすると聞こえてくる南国系の言語で、「チュ〜〜〜クワ、チュ〜クワ チュ〜クワ チュ〜クワ」とエコーが掛かった独特の掛け声のあと、交信がはじまります。

これまでもおそらくグアムあたりからの電波と推測されてきましたが、YouTubeにUPされた動画でついに真相が判明したようです。

【遂に判明!?】チュークワさんの正体 The identity of Mr. Chuuk-wa! 【Chuuk / Micronesia】
https://www.youtube.com/watch?v=NpZ6BtDjW4Y&feature=youtu.be


チュークワ=Chuuk・Guam

グアム在住のチューク人が、チューク(かつてのトラック諸島)に向けてCBで呼びかけている声だそうです。グアムにはチュークからの移民が多く、またチュークはあまり電話回線が普及していないそうなので、故郷の家族との連絡用なのでしょうか。

チューク〜グアム間の距離


動画では、Radio ShackのTRC-222(40ch 5W)が交信に使われていました。グアム〜チューク間は1,000kmありますが、よく飛んでますね。もちろん、日本でも聞こえているのも驚きです。

耳で聞き取った単語が、正解は全然違うつづりの単語だった。というのはBCLのID確認でよく出くわす場面です。長年の不明局がついに確認されて、スッキリしました。次のシーズンに「チュークグアム」と聞こえる日が楽しみです。

2020 ARRL 10M コンテスト

今年も10Mコンテストの季節がめぐってきました。ハイバンドには厳しい12月の28MHz、サイクル25の息吹を感じることができるでしょうか。


去年はみなとみらいからGAWANT QRPで参加しましたが、今年は固定から100Wでスキマ時間にQRV。土日とも午前中は国内1エリアのみでしたが、お昼からDXが聞こえはじめました。交信できたエンティティは、JA、HL、B、VR、DU、HS、9M6、KH0、VKでした。

ARRL 10Mコンテストに初参加した年から、今回までの成績です。

2015 22 QSO/マルチ11
2016 不参加
2017 22 QSO/マルチ4
2018 12 QSO/マルチ6
2019 12 QSO/マルチ3
2020 32 QSO(うちB4 1局)/マルチ9

今年は過去最高の交信数になりました。3ケタのNRを送ってくるコンテスターにくらべると、本当に微々たる数字ですが・・・
2015年のウルグアイのようなDXは開けませんでしたが、太陽活動の上昇を思わせるバンドの状況だったと思います。

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Pocke Paddle KeyerでコンテストCQを送出しました。リグの設定を変更しなくても、Pocke Paddle Keyerのダイヤルでキー速度を素早く可変できて便利です。


Pocke Paddle Keyer

「パドル沼」にハマらないよう、といっておきながら・・・
Pocke Paddle Keyerは、JA6IRKさんが製作したPocke Paddle IIのオプションパーツで、Pocke Paddle IIがスタンドアロン・キーヤーとして使えるようになるアイテムです。

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2つのメモリキーヤー、オンオフできるサイドトーンブザー、ダイヤル式キー速度調整(リグのキー速度は調整しなくてOK)、などの機能があります。このパドルだけで、CW送信練習機になります(少し音が小さいです)。またSW-3BにはCQ定型文(CQ CQ DE コールサイン×2 K )のメモリキーヤーしかついてないので、Pocke Paddle Keyerといっしょに使えばコンテストでCQを出せます。

なお、Pocke Paddle Keyerは、リグをストレートキーモードにして使います。

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Pocke Paddle II

Pocke Paddle IIは、JA6IRKさんが3Dプリンタで製作したパドルです。ツマミが収納でき、小型軽量です(ツマミ収納時 8.6×2.6×2.4cm 38g)。

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このタイプのパドルは数社から10k円くらいで販売されていますが、その1/5という低価格。打鍵感もカチカチとかっちりして好みです。構造上スクイーズ動作はできないようですが、ドッキングできるPocke Paddle Keyer(別売り)にスクイーズ機能があります。

本体やツマミに調整ネジ穴が空いているので、分解しなくても接点間隔やツマミのたわみ調整ができてFBです。ただ、間隔はある程度の幅に限られています。内部のバネ位置を変更して、押圧を調整することもできます。

パドルには、あらかじめ3箇所にステッカーが貼ってありました。パドルを握った時、ステッカーがちょっと手に吸い付く感触です。また、ずっとパドルを握っているとステッカーが汚れたり剥がれたりしそうです。できれば、ステッカーは自分で(本体や収納用ケースなどに)貼付できるよう、付属物であればよかったかなと感じました。


パドルは、無線機器の中でも頻繁に手で操作する性質から、製作者の好みやユーザーの要望を反映して、次々に興味深い製品が生み出されますね。「パドル沼」にハマらないよう、気をつけたいです...。